Thorens TD521の修理

トーレンスTD521の修理依頼が完了し動作確認を致しました。ヤフオクで中古購入された個体でしたが、突然起動しなくなり修理業者を探されていたとのことで弊社にご相談がありました。

細部を診てみると全体的には綺麗な個体ですが、内部はいくつか気になる点もあり、未整備のままご購入されたことが一目でわかる状態でした。幸い、筐体やスピンドルなど物理的な変形や破損、致命的な不具合はなかったことから、通常の部分修理で対応しました。

また、修理と併せてTPN2000上位互換のトランス式強化電源へのアップグレードも行いました。今回は通常修理でしたが、故障個所の修理とあわせてご申告以外で懸念される箇所も予算オーバーしないように予防修理を可能な限り行い、永く安心してお使い頂ける状態に仕上げました。

●ご申告の症状:電源投入は出来るがモーターが動作せず起動不可
●再現:あり
●原因&処置内容
1.モーター
ローターへの異物巻きこみ&固着、クラッチ摩耗

2.電源基盤
経年劣化による部品(ロジックIC、トランジスタ、電解等)の寿命、モーター供給電圧低下

3.処理内容
A,モーター~ローター周りの異物除去、クリーニング、プーリー研磨、クラッチ新品交換
B,電源~ロジックIC×2、トランジスタ×8、ダイオード×4、電解コンデンサ×3個、
 ブリッジダイオード×1(強化電源対応、容量1.5A以上)新品交換、
 電源基盤の半田全補正、調整、テスト、大容量トランス式電源交換(1.0A/18AVC、AC-ACアダプター、TPN2000互換、差し替え使用可能)

C,アース処理、フォノケーブル組込み、スピンドル軸受け内部洗浄
D,水平バランス、ドライブベルト走行位置調整、12h連続稼働テスト、新品オイルおまけ

●お預かり期間:2日

●結果:修理完了、33/45/78回転共にスムーズに起動します。12時間稼働テストOK

詳細はお問合せ下さい。

Ultra Groove(合同会社アンセムインターナショナル)
〒106-0032 東京都港区六本木7-11-18 ※コロナ対策で修理及び通販のみの営業となります。
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電話&FAX:03-6233-9991
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Thorens TD320 のトーンアーム交換~TP16MkⅣ→FR-54

トーレンスTD320をお買い上げ頂いたお客様より、手持ちのFR-54を使いたいとご相談があり、トーンアーム交換を致しました。

TD320はアームリフターと連動してレコードの最内周で自動で電源OFFになるESOS機能が搭載されているため、アーム(ベアリング軸)にセンサーの部品が付いていることや、321や521のようにアームボード式でアーム交換が簡単ではないことから諦める方が多いのですが、ESOSの機構の一部除去とアームボード交換によりショートアームなら交換出来ます。

今回は元々開いていた取付穴の跡を隠す必要や、厚みがあるアームボードではダストカバーの開閉に干渉するため、厚み1.5mmの金属を加工して取り付けることにしました。

全長335mm、実効長245mmのFR-54を装着する場合、スピンドルの中心からオーバーハング15mmを引いた230mmが取付位置になりますが、アームの全長が長いことや、アームリフターのレバーがダストカバーに干渉することから、取付位置を検証しながら作業し、なんとか取付出来ました。

ESOS機能付きのTD320やTD520 でトーンアーム交換をご検討のお客様はご相談下さい。

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SME3009SⅡ Improvedの修理&フルレストア

修理とフルレストアが完了したSME3009SⅡImproved


またまたSMEの修理ですが、今回は3009S2Improvedのご依頼を承りました。

実機を診断したところ、ヘッドシェルコネクターと内部配線が断線し、お客様ご自身で修理出来ない状態だったことや、それ以外にベアリングが固着しているようで感度が低下しており、他にもいくつか懸念材料が見つかったため、部分修理ではなくフルレストアを承りました。

●不具合箇所および処理内容
1,全分解・洗浄・研磨、内部配線全交換
2,アームリフターのグリス注入および降下速度の調整
3,ベアリング固着~剥離後、オイル洗浄&脱脂・研磨、感度調整
4,ヘッドシェルコネクタ部~分解・洗浄・研磨、シェル挿入時のスムーズさを調整
5,アームベース部~クッションのゴム製グルメット新品交換(4個)
6,アース処理及びアースポイント研磨
7,端子部研磨
8,外装の洗浄・研磨・クリーニング&傷取(可能な限り行いました)
9,インサイドフォースキャンセラーウエイトのテグス交換
10,フォノケーブル新規製作(RCA→RCAプラグ、低静電容量、ローノイズ仕様)

●費用:SMEフルレストア一律38,000円(税込・送料サービス・フォノケーブル含む)、作業工数:0.75人日(基準単価:1人日/8h:40,000円)

修理とフルレストアが完了したSME3009SⅡImproved_02
修理とフルレストアが完了したSME3009SⅡImproved_03
修理とフルレストアが完了したSME3009SⅡImproved_04~インサイドフォースキャンセラーウエイトのテグスもウエイトロッドに掛けやすいよう輪の部分を少し大きめに作りました。
修理とフルレストアが完了したSME3009SⅡImproved_05~RCA端子仕様のスクリーニングキャン
修理前のSME3009SⅡImproved_01
修理前のSME3009SⅡImproved_02
修理前のSME3009SⅡImproved_03
修理前のSME3009SⅡImproved_04
修理前のSME3009SⅡImproved_05
修理&フルレストア作業中のSME3009SⅡImproved_01
修理&フルレストア作業中のSME3009SⅡImproved_02~Oリングベアリング&シャフト洗浄・研磨
修理&フルレストア作業中のSME3009SⅡImproved_03~ヘッドシェルコネクタ部
修理&フルレストア作業中のSME3009SⅡImproved_04~ヘッドシェルコネクタ部は内部のピンが変形・固着していたため、導通不良だったことから、分解して研磨とクリアランスを調整して解消しました。現行にアッセンブル交換する方が楽ですが部品だけで4.7万以上することや、音が変わるので極力再利用して修理してます。
修理&フルレストア作業中のSME3009SⅡImproved_05~フォノケーブル新規製作(左)、純正ケーブルは導通確認と半田補正、プラグをワイヤー研磨しました。

■修理受付の流れ
実機を弊社にお送り下さい。ご申告内容を元に各部診断の上、
不具合箇所の特定と交換部品の有無、工数(基準単価:1人日4万円、通常修理の工数:0.25~0.75人日)を計算してお見積書を作成します。

その後、御見積書を元に修理内容や金額を擦り合わせの上、ご依頼頂く流れになります。
キャンセルの場合は「着払い」で返送しますが、他業者のように診断料の徴収など料金等は一切発生しませんのでご安心下さい。

修理期間は通常1週間~2週間程度ですが、年末年始やGWなど、
大型連休前はお時間を頂いておりますのでご了承下さい。
また、昨今のコロナによる物流・パーツの調達に支障を来していることもあり、
部品交換が発生するケースでは1か月以上お時間を頂く場合が御座います。

■料金
1,部分修理A(症状再現の場合、修理箇所のみ3か月保証となります)
リフターがストンと降ちる、ヘッドシェルコネクタ不良、音が出ない(片chまたは両ch)、
ハムが出るなど
目安:8,800円~12,800円(税込・送料別)

2,部分修理B(症状再現の場合、修理箇所のみ3か月保証となります)
内部配線全交換、エラスティックカップリング交換、RCA端子化、フォノケーブル制作、
パイプ内バルサ材交換、内周再生時にビリつく、ベアリング固着&部分オーバーホールなど
目安:15,800円~18,800円(税込・送料別)

3,全分解フルレストア(他店購入品でも1年保証となります)
パーツ全分解・洗浄・ワイヤー研磨、ヘッドシェルコネクタ、ベアリング周り、
リフター、内部配線の新品全交換、フォノケーブル新品交換(XLRバランスは+5,800円)
目安:38,000円(税込・送料サービス)

火災や水没以外は100%修理可能です。また外装が汚いもの、改造品や他店で断られた個体も諦めずにご相談下さい。可能な限り頑張って修理・フルレストア致します。詳細はお問合せ下さい。

オーディオブランド Ultra Groove
〒106-0032 東京都港区六本木7-11-18 ※コロナの感染対策上、リモートでの通販と修理受付のみとなります
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SME3012SⅡ、3009SⅡ、3010Rの修理&フルレストア
SME3009SⅡの修理・フルレストア
SME3012SⅡの修理・フルレストア
SME3012Rの修理・フルレストア
トーンアーム修理~GRACE/グレースG-545 & SME3009R

【新入荷】LINN LP12 + SME3010R

●コンディション:美品(本体&アーム:フルレストア済)
本体は全分解・各種パーツの洗浄・点検後、台座新品交換をはじめ内外共にフルレストアを行った結果、
中古品特有の使用感がない非常に綺麗な状態に仕上がっております。

電源部はAC100V 50-60Hz、33/45回転対応の高性能電源Hercules2(ハーキュリーズ2)に新品交換と併せてアップグレードし、
モーターなど徹底してレストアしたことで、安心の2年保証商品となります。
Hercules2は同じ内蔵式電源のValhallaやMajikと比較すると、
内蔵式にも関わらず静粛性が高く、背景が静かで音数が多い印象です。

電源部はご希望で外部式筐体のMose(+44,000円)、またはDCモーター仕様のMobor CPU control DC motor PSU(+108,000円)に差額で変更可能です。※価格は税込みです。

SME3010Rは先代のSME3009S2をベースに細部をブラッシュアップし、
1981年に発売されたスタティックバランス型の傑作トーンアームです。
10インチ長になるため、分類的にはロングアームになります。

針圧0~5.0g、自重33gまでのカートリッジに対応し、オルトフォンSPUのGシェルが使えることや、
スライドベースを採用しているのでAシェルもアダプター無しで使える点で人気があります。
※2分割追加カウンターウエイトはサードパーティー製になります。

【フルレストア内容】
LP12
全分解・洗浄・各パーツ点検
電源部:Hercules2&電源スイッチ新品交換、モーターレストア(現行)、電源ケーブル新品交換
スピンドル軸受け内部洗浄(補充用オイルが付属します)、ドライブベルト新品交換
サスペンション&グルメット:分解、点検、グルメット新品交換(上下6個)、水平垂直調整
台座新品交換、トッププレートなど提携工場で剥離・洗浄・特殊研磨・レストア済
アームボード新品交換、プラッターマット新品交換

SME3010R
全分解、リングベアリング洗浄、ベアリングシャフト洗浄・研磨、感度調整、
ヘッドシェルコネクタ分解・ピン研磨、内部配線全交換、アースポイント研磨、
アームリフター分解・降下速度調整、フォノケーブル新品交換(低静電容量、Lpwノイズ仕様、1.2m)

●仕様
品番:LINN LP12
駆動方式:ベルトドライブ
寸法:W445×D356×H140mm
電源:AC100V 50-60Hz 対応回転数:3345回転

●付属品
本体+アウター&インナープラッター、トーンアーム+調整工具
電源ユニット、電源ケーブル、マニュアル(PDF)※ダストカバー&ヒンジ、ヒンジ受け別売り

●おまけ
粘着式スライタスクリーナー1個(針先やダンパーを傷めず洗って何度でも使えます)、スピンドルオイル
オリジナルフォノケーブル(1.2m、レコーディングスタジオ用のローノイズ、低静電容量の高品質ケーブル(ドイツ製)になります)。

本機はご使用前に簡単なセットアップが必要ですが、ご質問が多い項目やトラブル時の対応策をまとめた
弊社編集のオリジナルLP12セットアップマニュアルもプレゼントします。

各種クレジットカード、ショッピングローンがご利用頂けます。
サブシャーシ、電源の変更も承ります。詳細はお問合せ下さい。

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SME3009SⅡの修理・フルレストア

修理とフルレストアが完了したSME3009S2

今月はSMEの修理・フルレストア依頼が激増したため、いったい何本修理するのか見当がつかなくなくなってきましたが、個人的にも好きなアームなので今回も丁寧に仕上げました。

実機を診断してお客様と相談したところ、不具合箇所が多いことや、愛着があるアームなので安心して永くお使いになりたいとのことから、部分修理ではなくフルレストアすることになりました。

●不具合箇所および処理内容
1,エラスティックカップリング交換
2,内部配線全交換
3,アームリフターのグリス注入および降下速度の調整
4,ベアリング固着~剥離後、オイル洗浄&脱脂・研磨、感度調整
5,ヘッドシェルコネクタ部~分解・洗浄・研磨、シェル挿入時のスムーズさを調整
6,アームベース部~高さ調整時の引っかかりを無くしました。
7,アース処理及びアースポイント研磨
8,端子部研磨
9,外装クリーニング&傷取(可能な限り行いました)
10,インサイドフォースキャンセラーウエイトのテグス交換
11,フォノケーブル交換(純正4ピンプラグは研磨加工、ケーブルは新品交換)

●費用:38,000円(税込・送料サービス)、作業工数:0.75人日

修理とフルレストアが完了したSME3009S2~エラスティックカップリング交換後
修理とフルレストアが完了したSME3009S2~インサイドフォースキャンセラーのウエイトのテグスも交換してます。
SME3009SⅡ修理前01~外見は比較的綺麗ですが、内部配線の被膜が硬化してアームパイプとベアリングシャフトの動きに干渉し、水平感度が大幅に低下した状態でした。
SME3009SⅡ修理前02~インサイドフォースキャンセラーのウエイトが紐に変えられている
SME3009SⅡ修理前03~エラスティックカップリングが破断してカウンターウエイトの水平位置が維持できない状態
SME3009SⅡ修理前04~アームパイプは小傷がありますが、可能な限り研磨で取り除きます。
SME3009SⅡ修理前05~Oリングベアリングと軸が固着して外れないのでオイル漬けして乖離します。
SME3009SⅡ修理中01~ベアリングほか脱脂洗浄
SME3009SⅡ修理中02~ようやく外せたOリングベアリングとシャフト。錆や汚れがあります。絶対に注油しないで下さい。
SME3009SⅡ修理中03~ベアリング周りの洗浄・研磨が完了
SME3009SⅡ修理中04~エラスティックカップリングが経年でぶよぶよでした
SME3009SⅡ修理中05~全分解・脱脂洗浄・研磨後のパーツたち
SME3009SⅡ修理中06~アームリフターがストンと落ちる状態だったので、分解・指定グリスアップと降下速度の調整を行いました。
SME3009SⅡ修理中07~アームパイプ内のアースポイントに固定させる端子ですが、音質に結構影響を与えるので研磨とリワイヤします。
SME3009SⅡ修理&フルレストア完了後~内部配線全交換でアームの水平動作に干渉しなくなり、高い感度が蘇りました。
フォノケーブルはレコーディングで使われる低静電容量、Lowノイズ仕様ですが、MMに限らず低インピーダンスで低出力のSPUのようなカートリッジで威力を発揮します。

SME製トーンアームは部分修理が8,800~18,800円程度、フルレストアは改造や破損個所がなければ一律38,000円(税込・内部配線&フォノケーブル交換含む)で承ります。何か御座いましたらお気軽にご相談下さいませ。

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SME3012SⅡ、3009SⅡ、3010Rの修理&フルレストア
SME3012SⅡの修理・フルレストア
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トーンアーム修理~GRACE/グレースG-545 & SME3009R

LINN LP12旧Basic電源仕様のMoseアップグレード

本日は79年に製造されたLINN LP12(S/N23000番代)の外部式電源Moseアップグレードと併せて、 不具合箇所の修理と手直しを行いました。 旧Basic電源仕様は、メーカーでは修理不可で現行のMajikまたはLingo Mk4への入れ替えを勧められますが、モーター故障は交換となるものの殆ど修理可能です。

今回はオークションでご購入された個体で、正直なところ外装の状態が良くなかったことや、電源ON後、起動はするものの、立ち上がりが遅く、規定回転数より結構遅かったり、水平・垂直バランスが取れないので診断した結果、ご申告内容以外にも不具合が見つかり、お客様と相談の上、対応することに致しました。

また、修理時に33/45回転対応やアーム変更、外装のお直しなどのご要望も多いのですが、今回はACモーター仕様のMoseを組んだことから、電源部のモーター、スイッチ、電源ユニットも総入れ替え致しました。

動作確認動画
修理前~サスペンションを固定するゴム製グルメットが破断し、水平・垂直共にバランスが取れない状態
修理前~内部
台座(プリンス)も日焼けや汚れ、当て傷などでくたびれてますが、歪みや変形がないだけ幸いでした。塗装面を全剥離後、研磨・傷取・オリジナル同様に樹脂塗料で仕上げます。
不具合箇所が多数見つかり、アップグレードのついでに全分解・特殊研磨後にメンテナンス致しました。
Moseは電源側で50/60Hzを自動識別して33/45回転に対応しますが、ACモーターが50hz用でない場合、交換が必要です。
純正ACモーター
全分解・全パーツ脱脂洗浄・研磨後
修理&Moseアップグレード後
セットアップ後、ほぼ使用感が無い状態にまで仕上げました。※フォトショップなど加工は一切してません。
スピンドル軸受けは内部に異物混入や酸化物質、古いオイルなどの固着している個体も多いので、分解時に内部洗浄と垂直軸に対してのがたつきがないか必ず確認する必要があります。

純正50hzモーター装着、プーリー横にある傾き調整ねじ2本をベルトの走行位置が適切になるよう調整します。
台座とアウタープラッターは塗装面の全剥離後、研磨とオリジナルと同じ樹脂塗装を行い可能な限りレストアしました。
サスペンションのグルメット交換と水平・垂直調整を行い、ようやく総合調整に入れます。

ちなみにMose、モバーDCなど外部式アップグレード電源につきましては、メーカーのショールーム移転に伴う一時業務停止と、コロナによるEU各国の物流と部品調達に支障が生じているため、次回入荷は4月上旬以降となります。また、当面の間はご予約順に優先販売となりますので、納期を頂く場合が御座いますのであしからずご了承下さい。

修理、アップグレード、アーム変更、内外装のお直し、他店で修理を断られた個体など、 何か御座いましたらまずはご相談下さい。

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電話&FAX:03-6233-9991 (平日11-18時のみ)
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本日もTHORENS TD124の修理・レストアを行ってます♪

修理品はご依頼順に対応しておりますが、1台1台入念に診てますのでお時間を頂く場合が御座います。

トーレンス製品はノア→イースタンサウンドファクトリーとの契約終了したため、現在は国内代理店が無い影響もあり修理等のご相談が増えておりますが、TD124など既に半世紀を過ぎているヴィンテージ機材に関しては、メーカーのサポートはもちろん、部品の提供も終了しており、修理やメンテナンスでお困りの方も多いかと思います。

さらにここ数年で修理業者や販売店も高齢で廃業するなど、近県に修理先がなかったり、オーディオショップや同業者から紹介を受けてご相談を頂くお客様が増えていることから、アナログ関係の修理が困難になっている状況を危惧しております。

ヴィンテージ機材の修理やレストアは、往年の名機が持つ音楽性と初期性能をいかに蘇らせられるかが課題ですが、TD124やガラード301/401など電子制御ではない機械式のプレーヤーは各部を入念に診断して施術を行う必要があり、通常のオーディオ機器のように台数をこなすことは難しく、1台1台計測や手作業による診断など非常に時間が掛かります。

ものによっては資料や部品を取り寄せたり、無い部品は金属や樹脂、台座やアームボーなどの木工も加工して制作する必要もあり、専門性が高い上にトータルで見なければならない範囲も広いため、出来る業者が極端に少ないのが現状です。

このような背景もあるので本音を言えば都内だけでも、あと6~8業者以上ある方が得意分野に応じて同業者間で分担できるのですが、オーディオ販売や修理で起業する方が皆無なので、現在残ってる業者に修理が集中してしまい、同業者は軒並み忙しくなっております。

トーレンスTD124修理完了後の動作確認動画

そんなわけで最近は販売に割く時間がなく、連日深夜まで修理に追われてるため、遅い時間にLINEやメール返信することも多くなりがちですが、ご理解頂ければと思います。

本日もTD124の修理が一台終わりました。お預かりした個体は他店でフルレストア済みとのことでご購入されたTD124 Mk1初期型でしたが、モーターの動作音が大きく、スピンドルもインナースリーブが樹脂から金属製に変更とオイル漏れが発生し、さらに不適切なアース処理、回転が安定せず速度が出ない等いくつか不具合があったことや、60hzエリアの西日本でお使いになるため、細部の診断と併せて修理のご依頼を受けました。

トーレンスTD124 MK1修理前の状態、モーター動作音が大きい
トーレンスTD124修理前の状態~シャーシは再塗装でした。
トーレンスTD124修理前の状態02~不適切なアース処理、モーターのスラストパッド固定具がリベットではなくねじ止めされている…
トーレンスTD124修理前の状態03
トーレンスTD124修理前の状態04~マイナスねじのネジ山がなめている=適切な工具を使っていない素人
トーレンスTD124修理前の状態05
トーレンスTD124修理前の状態06~モーター上部もねじ止めされている=振動で緩む=設計や修理を学んでいる業者は使いません
トーレンスTD124修理前の状態07
トーレンスTD124修理前の状態08~スラストパッドが凹みが大きく、ローター軸の先端に直接触れている状態で汚い
トーレンスTD124修理前の状態09~分解・脱脂・洗浄後
トーレンスTD124修理前の状態10~スラストパッド新品交換
トーレンスTD124修理前の状態11~モーター組み上げ中
トーレンスTD124修理後の状態12~モーターのローター位置調整前の状態
トーレンスTD124修理前の状態13~スピンドルがオイル漏れしてる
トーレンスTD124修理前の状態14~分解・洗浄・研磨後、スラストパッドとガスケット交換します。
トーレンスTD124修理後の状態15~スピンドル軸受け組み立て
トーレンスTD124修理後の状態16~スピンドル表側
トーレンスTD124修理前の状態17~ストロボが点滅して異常に暗い
トーレンスTD124修理前の状態18~ストロボランプの光源反射ミラーが剥離・変色している
トーレンスTD124修理前の状態19~ストロボランプの光源反射ミラーを新品交換します
トーレンスTD124修理前の状態20~ストロボランプへの供給電圧をAC100Vに合わせて部品交換します。
トーレンスTD124修理後の状態21~ストロボランプの光源反射ミラー交換後
トーレンスTD124修理前の状態22~アイドラーが摩耗してスリップ=速度が出ない状態
トーレンスTD124修理前の状態23~固定軸受け、非常に汚れている
トーレンスTD124修理前の状態24~アイドラーは若干水平面が変形していたので走行音が気になるが、ご予算の関係で研磨・薬品&熱処理で再利用することで経過をみます。
トーレンスTD124修理後の状態25~アイドラー洗浄・研磨・薬品&熱処理後
トーレンスTD124修理後の状態26~モーター、スピンドル、アイドラーほか部分修理が完了し、これから調整していきます。
トーレンスTD124 MK1修理完了、動作確認動画

修理の結果、オイル漏れ、起動時の立ち上がり、回転数の安定など、不具合内容は全て解消し、電源ON後、半回転で規定回転数に到達し、トルクフルな力強さとが蘇り、TD124の特徴でもある独特の響きと余韻の長さがあり、陰影に富み、やや重心が低く重層的なハーモニーを紡いでいきます。

特にTD124 Mk1はオルトフォンCG25Di Mk2やSPU MONO G Mk2などモノラルカートリッジをGT.SOUND特注やALTEC 1567Aのインプットトランスだったピアレス15095など、10~12db程度の昇圧比があるMCステップアップトランスを通してオリジナル盤を再生した音は、ガツンとした音の太さと一音一音のリアリティが素晴らしく鳴ります。

また、スピンドルも手を入れたことで摩擦係数が大幅に低くなり、室温15度以上であれば電源OFF後、約3分30秒以上も慣性力でプラッターが回転し続けます。

※15度以下ではスピンドルオイル等の粘性が高まるため、回転時間が短くなりますが、粘性が低いオイルにすることで調整も可能です。

弊社ではTD124に限らずガラード301/401、LINN LP12、トーレンスTD320/520系、SMEやオルトフォン旧RMGなど、アナログ関連機材の修理・レストアを外注せずに完全内製で対応致しております。 TD124に関しては水没・火災によるダメージ、シャーシ破損、モーターコイルの断線以外は内外装共に修理可能ですのでご相談下さい。

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フルレストア~LINN LP12 極初期型 + SME3009SⅡ 
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フルレストア~THORENS/トーレンスTD520+SME3012R トランス式強化電源仕様 
フルレストア~THORENS TD134

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SME3012SⅡ、3009SⅡ、3010Rの修理&フルレストア

手前:SME3012S2、左奥:SME3010R、右奥:SME3009S2

昨年から毎月20本以上のSME製トーンアームの修理・フルレストアを行ってますが、今週はお客様からのご依頼分と自社販売分の計9本の作業が終わりました。まだ作業残も残っていることや、ご依頼を頂いているお客様は順番に対応しておりますので、納品まで今しばらくお時間を頂ければと思います。

SMEは親会社だったハーマンがブランドを売却したことから、代理店もゼファンに移管されましたが一昨年で契約が切れ、現在は国内代理店がなくなりました。この影響で修理先がないこともあり、毎月これだけの量のご依頼を頂くのですが、我ながらよくやるな~と思います。

弊社ではお客様から不具合の内容やご要望を伺い、実機を預かって各部の診断を行ってから見積書を作成致しますが、ご申告内容にはない不具合も結構見つかります。

このため、部分修理ではなく、フルレストアを行うケースが最近は増えてきたことから、作業時間も増えてしまうのですが、SMEは仕上がった後の音にあからさまに表れるので、一つ一つの作業に神経を使います。

SME3012SⅡフルレスト完了後
SME3012SⅡフルレスト完了後
SME3012SⅡフルレスト前~エラスティックカップリングが破断している

SME3012SⅡフルレスト前~全分解・洗浄・研磨後のパーツ
SME3012SⅡフルレスト前~ベアリング周り、洗浄・研磨後
SME3012SⅡフルレスト前~アースポイントの固定具は洗浄・研磨後、新品にリワイヤします。
SME3012SⅡフルレスト前~ヘッドシェルコネクタは分解・洗浄・研磨後、変形がなければ交換せず内部配線交換し再利用します=現行品は音が変わるため無暗に交換しません。
SME3009Ⅱフルレスト後
SME3009Ⅱフルレスト前~全分解・洗浄・研磨後
SME3009Ⅱフルレスト前~アームリフターはグリス注入だけでは降下速度が速すぎるので調整が必要です。
SME3009Ⅱフルレスト後
SME3010Rフルレストア前~全分解・薬品洗浄・ワイヤー研磨後
SME3010Rフルレスト後

■修理受付の流れ
実機を弊社にお送り下さい。ご申告内容を元に各部診断の上、
不具合箇所の特定と交換部品の有無、工数(基準1人日4万円、通常修理0.25~0.75人日)を計算してお見積書を作成します。

その後、御見積書を元に修理内容や金額を擦り合わせの上、ご依頼頂く流れになります。
キャンセルの場合は「着払い」で返送しますが、それ以外に料金等は一切発生しませんのでご安心下さい。

修理期間は通常1週間~2週間程度ですが、年末年始やGWなど、
大型連休前はお時間を頂いておりますのでご了承下さい。
また、昨今のコロナによる物流・パーツの調達に支障を来していることもあり、
部品交換が発生するケースでは1か月以上お時間を頂く場合が御座います。

■料金
1,部分修理A(症状再現の場合、修理箇所のみ3か月保証となります)
リフターがストンと降ちる、ヘッドシェルコネクタ不良、音が出ない(片chまたは両ch)、
ハムが出るなど
目安:8,800円~12,800円(税込・送料別)

2,部分修理B(症状再現の場合、修理箇所のみ3か月保証となります)
内部配線全交換、エラスティックカップリング交換、RCA端子化、フォノケーブル制作、
パイプ内バルサ材交換、内周再生時にビリつく、ベアリング固着&部分オーバーホールなど
目安:15,800円~18,800円(税込・送料別)

3,全分解フルレストア(1年保証となります)
パーツ全分解・洗浄・ワイヤー研磨、ヘッドシェルコネクタ、ベアリング周り、
リフター、内部配線の新品全交換、フォノケーブル新品交換(XLRバランスは+5,800円)
目安:38,000円(税込・送料サービス)

詳細はお問合せ下さい。

Ultra Groove(合同会社アンセムインターナショナル)
公式サイト:https://ultragroove.jp/
E-Mail:info@anthemitn.co.jp
LINE:https://lin.ee/bJ58gV0

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【新入荷】THORENS/トーレンスTD521+SME3012SⅡ トランス式強化電源  IC+トランジスタ全新品交換フルレストア機

THORENS TD521+SME3012SⅡ トランス式強化電源仕様(美品・1年保証品)が入荷しました。

コンディション:本体:レストア済・美品、アーム:フルレストア済,
共に美品
本体・アーム共に全分解・各種パーツの洗浄・点検後、劣化部品の交換などレストアを行い、
インナー&アウタープラッターは提携工場で特殊研磨し、中古特有の使用感がない綺麗な状態に仕上げました。

電源はAC100V 50~60Hz、33/45/78回転対応で、トランス式強化電源仕様となります。
TD320/520系の純正ACアダプターはスイッチング式のため、使用環境によりノイズが出ることもあり、
オプションでトランス式の強化電源TPN2000が発売されてました。

本品は安価なスイッチングではなく、コストが掛かり贅沢なトランス式を採用し、
純正アダプター比で4倍、TPN2000比で1.5倍の容量を持ち、消費電力250mAのTD520には充分過ぎる電源ですが、
電源部の余裕は顕著に表れ、極めて低いノイズレベルと、音数が多く極めて見通しの良い透明感のある中高域、
音程が正確で地に足が付いた安定感のある低域、立ち上がりと立下りが早く、前に来るエネルギー感が特徴です。

【電源スペック比較】
純正ACアダプター:250mA、容量4.5VA
TPN2000:0.7A、容量12VA
本品:1.0A、容量18VA

また、今回のレストアでは、平滑回路のブリッジダイオードは強化電源に合わせて1.5A以上に耐圧UPし、
制御回路のロジックICとトランジスタを全部新品にして、電解&フィルムコンデンサ、1N4148やブリッジダイオードも新品交換しているので、
強化電源によるレギュレーションの良さが引き立つ「余裕のある音」に仕上がってます。

SME3012SⅡはS1(プロトモデル)をベースにブラッシュアップし、1962年発売のスタティック型アームで、
SMEのみならず全トーンアームを代表するロングアームの銘品です。

オルトフォンSPU/Gシェルなど針圧0~5gまでのカートリッジに対応し、独自のスライドベースを採用しているため、
Aシェルと併用する際にアダプターを装着しなくても済むことから、熱心なSPUマニアから絶大な支持を集めております。

3012Rとの違いはナイフエッジが金属製で、フォノケーブルを接続する端子がSME独自の4ピン仕様になり、
感度もRやM2-12Rより高い分、反応の速さとアームの高さなど、調整次第で鳴り方が大きく変わりますが、
使いこなした時の音は、殺気や気配を感じる実在感と、鋭く内面をえぐる様な描写、繊細ながら太く音抜けの良さが特徴です。
個人的にはRやM2-12RよりSⅡを評価しております。

近年は状態がいい個体は少なく価格も高騰しましたが、今回の個体は内外共に状態がよく、
フルレストアした結果、水平・垂直の高い感度と初期性能が蘇り、音数が多く繊細な描写とダイナミックさが両立し、
TD521と合わせた音は重心が低く安定感のある鳴り方で、機材を意識せず音楽に身を委ねられるでしょう。

●レストア内容
1,TD521
分解・洗浄・各パーツ点検
電源部:ロジックIC&トランジスタ全新品交換、電解&フィルムコンデンサ全新品交換、
3端子レギュレーター&ダイオード全新品交換(ツェナーを除く)、全半田補正、供給電圧調整
大容量トランス式AC-ACアダプター交換(新品、1.0A/18VA)
モーター:分解洗浄、スクラッチ交換(新品)、プーリー研磨&傾き角度調整、ベルト走行位置調整
サスペンション:分解、ワイヤー点検、水平調整
スピンドル軸受け:内部洗浄、オイル交換
ドライブベルト交換(新品)
外装クリーニング、インナー&アウタープラッター特殊研磨、総合調整、12時間稼働テスト

2,SME3012SⅡ
全分解・洗浄・研磨、Oリングベアリング&ベアリングシャフト洗浄・感度調整
エラスティックカップリング交換、ヘッドシェルコネクタ分解・ピン研磨、内部配線全交換(新品)、アースポイント研磨
アームリフター分解・オイル注入・降下速度調整、アームベース/ゴム製グルメット交換(新品4個)、導通テスト

ロジックIC&トランジスタ、水晶発振器は全種類ストックしてます。
部品交換後のTD521電源基盤
全半田補正
ヒンジも外してオイル洗浄します。前期型の金属製ヒンジは割れないがいいですね。
SME3012SⅡのフルレストア完了後
TD521への組込みにあたり、スクリーニングキャンは底板に当たるためショートタイプに変更してます。
フォノケーブルや内部配線は底板等に当たらぬよう空中に浮くよう固定し、サスペンションの上下運動やアームのスライドベースの位置を動かしても干渉しないように注意して引き回します。

●セット内容
本体、プラッター、アーム+調整工具、ベルト2本(新品1本おまけ)、プラッターマット
トランス式強化電源(1.0A/18VA、AC-ACアダプター)、マニュアル(PDF)

●おまけ
乾式スライタスクリーナー1個(粘着式、針先やダンパーを傷めず洗って何度でも使えます)、
スピンドルオイル(6ml)、アース線(1.5m)×1本

高音質オリジナルフォノケーブル(1.2m、ドイツ製、新品)
ノイズの影響を受ける微弱信号(-50dB以下)や、通常のフォノケーブルでは防ぎきれない電磁ノイズにも絶大な効果があります。レコードに刻まれた全ての音をスポイルすることなく伝送するプロ用ケーブルです。色付けがなくナチュラルでフラット、弦の倍音が綺麗に響くのに刺激がなく柔硬のバランスの良さで好評です。

本機はご使用前にオイル注入など簡単なセットアップが必要ですが、ご質問が多い項目やトラブル時の対応策をまとめた
弊社オリジナルのTD320/520セットアップマニュアル(PDF)もプレゼントします。

■お問合せ先
Ultra Groove(合同会社アンセムインターナショナル)
オフィシャルサイト:https://ultragroove.jp/
Mail:info@anthemitn.co.jp
LINE:https://lin.ee/bJ58gV0
TEL:03-6233-9991(平日11~18時)

●資格・免許
古物商許可 東京都公安委員会:第306691507096