【フルレストア完了】LINN LP12+Gray Research(東京都・A様御依頼分)

LINN LP12&Gray Researchフルレストア完了~この個体は伊藤喜多男氏が生前愛用していたものです。

●ご申告・ご要望
真空管アンプの神様、伊藤喜多男氏から生前譲り受けたLP12です。
経年劣化箇所など総合メンテナンスをお願いします。

●診断結果
1.モーターのトルク低下で定速が出ない
2.サスペンションのグルメット破断で水平が取れない
3.アームのオイルダンプが全く効かない
4.導通不良
5.外装の錆、腐食が目立つ
6.不適切なアース処理でハムが出る

●修理内容
A.LP12
全分解、パーツ洗浄、各部点検
サスペンション:グルメット交換(新品6個)、水平垂直調整
スピンドル:分解、内部洗浄、オイル交換
電源部:モーター分解、スラストパッド研磨&グリスアップ、プーリー研磨
劣化パーツ交換(フィルムコンデンサ、電源ケーブルほか)
ベルト交換
外装:台座、シャーシ、プラッターは提携工場で処理

B.アーム
全分解、洗浄、点検
内部配線全交換(新品)、フォノケーブル新規製作
ダンプオイル補充
感度調整(垂直・水平)
外装の錆取り
テスト

●工数:2人日

LINN LP12&Gray Researchフルレストア完了02
LINN LP12&Gray Researchフルレストア完了03
LINN LP12&Gray Researchフルレストア完了04
LINN LP12レストア作業~元の状態
LINN LP12レストア作業~全分解・パーツ洗浄・点検後
Gray Researchフルレストア~全体的に錆が多くオイルダンプが全く効いていない状態
Gray Researchフルレストア02~全分解・洗浄・内部配線全交換・ダンプオイル補充
Gray Researchフルレストア03~組み上げ後
LINN LP12レストア作業~傷・日焼けが目立つのでクリア塗装を全剥離・研磨後、提携工場でリペイントします。
LINN LP12レストア作業~プラッターは特殊研磨・防錆処理を行ってます。
LINN LP12レストア作業~台座は非常に綺麗な状態に仕上がりました。

●修理受付の流れ
基本的に現行品やメーカーの修理可能品は、弊社から国内代理店・メーカーに修理依頼を致します。ヴィンテージ品やメーカーサポート終了品は弊社にて修理対応致します。

実機をお送り頂き、ご申告内容を元に各部診断の上、不具合箇所の特定と交換部品の有無、工数を計算してお見積書を作成します。その後、御見積書を元に修理内容や金額を擦り合わせの上、ご依頼頂く流れになります。

キャンセルの場合は「着払い」で返送しますが、他社様のように診断料の請求など料金は一切発生しませんのでご安心下さい。

【修理品送付先】
Ultra Groove
〒106-0032 東京都港区六本木7-11-18
電話:03-6233-9991
 ※電話対応は行ってません。

●見積基準(税込)
①基本技術料:19,800円
②工賃:1人日(8h)/44,000円、1h/5,500円
③部品代+送料

ヴィンテージ品、メーカーサポート終了品の修理は①が発生致します。部分修理は①~③の合計がお見積り金額になり、ヤマト運輸の着払いでご返却となります。修理箇所は3か月保証で再発の場合は無償修理で対応致します。フルレストアは①が無料になり、部品代込の一律料金、送料無料、1年保証になります。※改造箇所や物理的破損がある場合はお見積りの上、別途部品代を頂きます。

●納期について
通常、修理品のお預かりから1週間~2週間程度になりますが、GWやお盆、年末年始など長期休暇や繁忙期、また改造や破損等で海外から部品を取り寄せる場合は、1か月程度お時間を頂きますのであらかじめご了承下さい。そのほか、詳細はお問合せ下さい。

※コロナ対策および修理と通販のみの営業のため、対面受付は行っておりません。

●Ultra Groove(合同会社アンセムインターナショナル)
〒106-0032 東京都港区六本木7-11-18
E-Mail:info@ultragroove.jp
公式サイト:https://ultragroove.jp/
古物商許可 東京都公安委員会:第306691507096

【修理完了】LINN LP12 + ITTOK LV 2(某有名販売店様)

LINN LP12修理完了01

●お客様名:某有名販売店様
様機種名:LINN LP12&ITTOK LV2
S/N:035×××(1981年製、Valhalla電源、50Hzモーター、台座:Afroromosia)

●不具合箇所・ご要望
回転が遅い、メンテナンス依頼

●診断結果
① 起動しない(手押しで起動してもすぐ止まる)
② モーターのプーリー腐食・ゴム削れの汚れが酷い、スラストボール摩耗
③ スピンドル軸受け内の異物混入(動物の毛?)
⑤ Valhalla電源基盤の不適切な修理(定格不足のパーツ使用、半田漏れ)
⑥ 電源ランプが点灯しない(ロジックIC不良、電球劣化)
⑦ 水平バランスが取れない(サスペンションのグルメット装着不良)

LINN LP12修理完了02
LINN LP12修理完了03~プラッターは腐食跡を可能な限り除去後、樹脂塗装してます。
LINN LP12修理完了04~スピンドル軸受け(78~84年頃)
LINN LP12修理完了05~モータープーリー研磨後
LINN ITTOK LV2修理完了
LINN LP12修理前01
LINN LP12修理前02
LINN LP12修理前03~プラッターの腐食が目立つ
LINN LP12修理前04~台座の傷、凹み、塗装面の劣化退色が目立つ
LINN LP12修理前05~台座の中央付近に目立つ凹み有り
LINN LP12修理前05~モーターはトルク低下と起動不良、プーリーの汚れが酷い
LINN LP12修理中01~全分解、組み上げ前

●修理内容
・全分解、点検、診断、シャーシ洗浄&くすみ取り
・モーター:分解、ベアリングボール交換(1984年以降仕様)、スプリング圧調整、モリブデングリスアップ、
プーリー研磨、ローター軸注油(上下2か所)
・Valhalla電源:以下の劣化部品を新品交換しました。
 ロジックIC×4、ダイオード×3、抵抗×2、サーミスタ×1、コンデンサ×8、電源スイッチLED交換
・スピンドル軸受け:分解、洗浄、研磨、注油
・サスペンション:分解、診断、調整(水平・垂直)
・電源ケーブル交換
・プラッター:脱脂洗浄、研磨
・アーム:内部配線全交換、防錆処理
・連続稼働テスト(22時間30分)、微調整

●工数:1.0人日(8時間45分、外装含む)

LINN LP12修理中02~Valhalla電源基盤、劣化部品を取り除いた状態
LINN LP12修理中03~Valhalla電源基盤の修理調整後
LINN LP12修理中04~電源スイッチ点灯不良のため、ロジックICとLEDを交換
LINN LP12修理中05~電源スイッチ修理後
LINN ITTOK LV2修理前
LINN ITTOK LV2~内部配線全交換、防錆処理
LINN LP12 & ITTOK LV2修理完了

弊社では全国のオーディオショップ、買取業者様から修理やメンテナンスのご依頼、アフターのご相談を多数承っております。継続的なお取引となる業者様にはBtoB向けの特別料金での対応や、ご依頼頂く台数が多い場合は、数量に関わらず月額一定料金での対応も可能です。詳しくはお問い合わせ下さい。

※コロナ対策および修理・通販のみの営業となるため、対面受付は行っておりません。

●Ultra Groove(合同会社アンセムインターナショナル)
〒106-0032 東京都港区六本木7-11-18
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公式サイト:https://ultragroove.jp/
古物商許可 東京都公安委員会:第306691507096

LINN LP12旧Basic電源仕様のMoseアップグレード

本日は79年に製造されたLINN LP12(S/N23000番代)の外部式電源Moseアップグレードと併せて、 不具合箇所の修理と手直しを行いました。 旧Basic電源仕様は、メーカーでは修理不可で現行のMajikまたはLingo Mk4への入れ替えを勧められますが、モーター故障は交換となるものの殆ど修理可能です。

今回はオークションでご購入された個体で、正直なところ外装の状態が良くなかったことや、電源ON後、起動はするものの、立ち上がりが遅く、規定回転数より結構遅かったり、水平・垂直バランスが取れないので診断した結果、ご申告内容以外にも不具合が見つかり、お客様と相談の上、対応することに致しました。

また、修理時に33/45回転対応やアーム変更、外装のお直しなどのご要望も多いのですが、今回はACモーター仕様のMoseを組んだことから、電源部のモーター、スイッチ、電源ユニットも総入れ替え致しました。

動作確認動画
修理前~サスペンションを固定するゴム製グルメットが破断し、水平・垂直共にバランスが取れない状態
修理前~内部
台座(プリンス)も日焼けや汚れ、当て傷などでくたびれてますが、歪みや変形がないだけ幸いでした。塗装面を全剥離後、研磨・傷取・オリジナル同様に樹脂塗料で仕上げます。
不具合箇所が多数見つかり、アップグレードのついでに全分解・特殊研磨後にメンテナンス致しました。
Moseは電源側で50/60Hzを自動識別して33/45回転に対応しますが、ACモーターが50hz用でない場合、交換が必要です。
純正ACモーター
全分解・全パーツ脱脂洗浄・研磨後
修理&Moseアップグレード後
セットアップ後、ほぼ使用感が無い状態にまで仕上げました。※フォトショップなど加工は一切してません。
スピンドル軸受けは内部に異物混入や酸化物質、古いオイルなどの固着している個体も多いので、分解時に内部洗浄と垂直軸に対してのがたつきがないか必ず確認する必要があります。

純正50hzモーター装着、プーリー横にある傾き調整ねじ2本をベルトの走行位置が適切になるよう調整します。
台座とアウタープラッターは塗装面の全剥離後、研磨とオリジナルと同じ樹脂塗装を行い可能な限りレストアしました。
サスペンションのグルメット交換と水平・垂直調整を行い、ようやく総合調整に入れます。

ちなみにMose、モバーDCなど外部式アップグレード電源につきましては、メーカーのショールーム移転に伴う一時業務停止と、コロナによるEU各国の物流と部品調達に支障が生じているため、次回入荷は4月上旬以降となります。また、当面の間はご予約順に優先販売となりますので、納期を頂く場合が御座いますのであしからずご了承下さい。

修理、アップグレード、アーム変更、内外装のお直し、他店で修理を断られた個体など、 何か御座いましたらまずはご相談下さい。

※コロナ対策および修理・通販のみの営業となるため、対面受付は行っておりません。

●Ultra Groove(合同会社アンセムインターナショナル)
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