トーンアーム修理~GRACE/グレースG-545 & SME3009R

グレースG-545&SME3009R フルレストア完了後

本日はプレーヤーのご購入と併せて、お手持ちのアームを修理して使いたいとのご相談を受け、グレースG-545とSME3009Rをお預かりしてましたが、ようやくフルレストアが終わりました。

グレース(品川無線)のG-545は1968年5月に発売された日本製のスタテック型トーンアームですが、当時は安定した音質と丈夫さがあり、コストパフォーマンスも優れていたため、各雑誌のベストバイに選出されたロングセラーモデルで、現在でも愛用している方が多い製品です。

G-545レストア前の状態

お預かりした個体は、半世紀に及ぶ年月を経て内外装とも傷んでしまい、水平方向の動作も引っかかるところがあり、ゴム製のカップリングも触るとポロポロと剥がれ落ちる状態でした。

状態も良くないことや、正直どこまで出来るか分からなかったのですが、資料を取り寄せつつつ、まずは分解してみました。

各パーツを全分解しながら各部の診断をした結果、ベアリングの固着や内部配線の被膜が劣化して硬化しアームパイプの動きに干渉していたり、スタティックの軸受けも歪みがありかなり手入れをする必要がありました。薬品洗浄後、研磨しながら組んでいきます。

グレース製アームはヘッドシェルのピン配列は標準ですが、フォノケーブルコネクタの配列が通常と逆で、更にHotとコールドが逆になっているので注意が必要です。

ヘッドシェルコネクタも長年の使用に伴い削れた金属粉が溜まっているようだったので、分解・洗浄後、ワイヤー研磨して内部配線を交換しました。

一番問題だったベアリング周りはカップリングラバーの交換と、洗浄研磨後に水平・垂直方向の動きが一番スムーズになるよう調整し、ストレスなく回転するようになりました。

レストアの結果、元の状態が嘘のように綺麗でスムーズに動作するようになりました。

SME3009Rも経年で内外装に劣化が目立ち、ベアリングも固着してましたが、いつも通りに全分解・洗浄・研磨後、細心の注意を払いながら組み上げていきます。

SME3009Rもフルレストアが完了しました。

レストアしたSME3009RをトーレンスTD321に組み込み、サスペンション調整とテストも終わったのでお客様に電話したところ、半ば諦めていたグレースG-545の修理が出来て、仕上がりも思った以上に良かったため、TD321で使いたいとご要望を頂いたので、これからアームボード制作に入ります。

フォノケーブルは底板に接触しないよう空中に浮かせるよう固定し、サスペンションやアームをスライドさせても干渉しないよう引き回します。

お手持ちのアームやプレーヤーを活かしてシステムを組みたい、他社で断られた製品の修理やレストア、台座やアームボード制作、突板張替など外装のお直しなど、最適なプランをご提案致します。何か御座いましたらお気軽にご相談下さい。

Ultra Groove(合同会社アンセムインターナショナル)
E-Mail:info@anthemitn.co.jp
LINE:https://lin.ee/bJ58gV0
オフィシャルサイト:https://ultragroove.jp/

■関連ページ
SME3012SⅡ、3009SⅡ、3010Rの修理&フルレストア
SME3009SⅡの修理・フルレストア
SME3012SⅡの修理・フルレストア
SME3009SⅡ Improvedの修理&フルレストア
SME3012Rの修理・フルレストア